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虫歯と全身リスク Risk of Cavity 虫歯は「命にかかわることがある」こと
知っていますか?

知っていますか?
虫歯が「命にかかわる」こと

患者さんの中には「虫歯は痛くなったら治せばいい」と考えてる方々がいます。歯医者の啓蒙不足は反省しなければいけませんが、虫歯は放置することで命に関わる症状を引き起こす「病気」です。
C4 と言われる歯の根まで進行した虫歯は顎の骨を溶かし、虫歯菌は血管を通って全身を巡っていきます。免疫力が高い時は影響が少ないのですが、ストレス・加齢・他の病気など身体の免疫力が低下してくると思わぬ症状につながります。

悪化した虫歯の健康リスク

虫歯のリスク1 根尖腫瘍

歯の根っこに膿が溜まる(根尖歯周膿瘍)ことで歯槽骨が溶け出し、歯ぐきや顎が激しい痛みとともに腫れ上がります。
これは顎に太い大切な神経が通っているため麻酔もあまり効かず耐えがたい痛みを伴います。さらに症状が進むと歯ぐきや皮膚を突き破って膿があふれ出し痛みだけでなく、膿の匂いを伴う不快感は本当に辛いものです。

同様に上顎でこの症状が進むと副鼻腔炎(蓄膿症)を併発することがあります。副鼻腔という鼻のそばにある空間に虫歯の細菌が入り込み繁殖して膿が溜まってしまう病気で、とめどなく膿が溢れでる不快感は想像に難しくありません。
また喉側にも落ちる(後鼻漏)ので、口臭の原因になると同時に食事の味も変化し生活の質を大きく下げることになります。

虫歯のリスク2 副鼻腔炎

血管に入り込んだ菌はお顔にも影響することがあります。筋肉のすき間に入り込んで炎症が続けば顔貌(見た目)の変化に繋がりますし、咀嚼筋が影響を受ければ口を開けるのが辛くなることに繋がり食べることが難しくなったり、辛く感じる様になります。

顔だけでなく血管を通じて全身に菌がまわると、より大きな病気を引き起こす要因になります。
特に糖尿病や腎不全など免疫の低下を伴う持病をお持ちの方は、歯とお口の健康に気を配り放置しないことが大切です。高齢や持病で抵抗力が落ちている方が誤嚥することで肺炎の原因になり、動脈へ侵入した場合は脳疾患や心疾患の要因となります。

健康は噛むこと食べること

歯を失うと美味しい食事を愉しめなくなるだけでなく、虫歯を放置することで最悪の場合は命に関わるリスクがあることを知って頂きたいと思います。特に高齢の方や持病をお持ちの方は歯医者での虫歯治療と予防を積極的に受けて頂きたいと思います。

しっかりとお口で咀嚼して飲み込み消化器で栄養吸収するサイクルが、健康維持に最も大切です。栄養を胃に直接送る(胃ろう)によって急激に痩せてしまったり、活力を失ってしまうことを経験的にご存じの方も多いと思います。
健康を維持しているのは栄養だけでなく、食べものを噛んで咀嚼し飲み込むことに始まり、食べる噛むという動作が脳を刺激して内臓器官をつかさどる自律神経にスイッチを入れています。「健康は歯と口が司っている」ということを知って頂きたいと思います。