上顎前歯2歯をセラミッククラウンで治療した審美歯科
女性 / 2024年4月 症例

治療前

治療後
患者さんは20代女性です。 他院で根管治療を行っていましたが、治療途中で当院にご来院になりました。歯牙の変色や歯列不正も改善したいとのことで、セラミッククラウンでの審美歯科治療をご希望されました。
治療ステップ
ステップ 1
再初診時

左上1番は失活歯(神経がない歯)のためかなり変色しています。

口蓋側から穴を空けて根管治療がされており、仮封(仮に詰める)状態です。
右上1番に比べて左上1番はかなり前方に突出しており、歯列不正も見られます。
矯正治療が理想であることをお伝えしましたが、セラミッククラウンでの審美歯科治療をご希望されました。
ステップ 2
現状と治療計画


歯列不正の改善は矯正治療が理想ですが、患者さんは以前にも矯正治療を行っており、後戻りなどもあったため再度矯正治療は考えていないとのことでした。

右上1番と左上2番間のスペースよりも左上1番の歯冠幅(直線)が広いため現状のままでは左上1番の歯幅のままで前突を改善することは困難です。
今のスペースのまま前突改善を行うためには左上1番の歯冠幅を狭くしなければなりません(点線)。そうすると左右1番の歯冠幅が異なり、左右対称ではなくなるため、審美的改善とは言えません。

現状の左右1番の間のスペースを1/2にしたところを中心に、左右1番を製作することで左右の対称性を保つことができます。
●右上1、左上1
・セラミッククラウン
●左上1
・ファイバーコア
ステップ 3
WAX-UP模型製作

どのような歯冠幅や歯列になるのかをイメージして頂くため、治療計画に基づいて治療後の形態をWAX-UP模型で製作します。

現状よりも左右1番の歯冠幅が狭くなっています。
また、左上1番の前突も改善されているのが分かります。WAX-UP模型をご覧頂き、審美的にご満足頂けるかどうかご了解を得てから治療を開始しました。
ステップ 4
セラミッククラウン印象

左上1番の根管治療を行い、ファイバーコアを製作しセットしました。
左右1番の印象を行います。
クラウンのマージン(被せ物と歯ぐきとの境目)部を精度高くするために圧排糸を2本歯ぐきの中に埋め込みます。
宮本歯科では印象にこだわっています。
デジタルスキャナーによる光学印象は宮本歯科で求める精密さに達していないため、患者さんにはご辛抱をお願いしておりますが、シリコンでの印象を選択しています。

セラミックの色は少し白めをご希望されました。
ステップ 5
セラミッククラウン製作

約2週間後、セラミッククラウンが出来上がりました。
WAX-UPの模型と同様の形態となっています。

本来であればクラウンは1本ずつ単冠で製作するのが基本ですが、患者さんは歯牙の移動や後戻りをご心配されているため2本を連結して製作しました。単冠ではなく連結することで歯牙の移動をある程度抑えることが可能となります。
連結することによるデメリットとしてはフロスが通せなくなるため、歯間ブラシなどを使用してのお手入れが必要となります。
ステップ 6
セラミッククラウンセット

セラミッククラウンをセットする前に口腔内で仮着(仮のセメントで付ける)を行い、クラウンの形態や色が問題ないかをご確認頂いてからセットしました。

左上1番の前突も改善されています。
歯牙の移動を防ぐことを優先させたため、2歯を連結させています。
連結しているためフロスが使用できません。
歯間ブラシでのお手入れが必要となるためブラッシング指導なども行いました。
引き続き定期検診でご来院頂きます。
治療費
仮歯 | |
¥11,000 ×2歯 | ¥22,000 |
オールセラミッククラウン | |
¥176,000 ×2歯 | ¥352,000 |
WAX-UP模型 | |
¥12,100 ×1歯 | ¥12,100 |
ファイバーコア | |
¥22,000 ×1歯 | ¥22,000 | 合計 | ¥408,100 |
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※費用は治療当時のもので現在と異なります。
※サイト内コンテンツの過去症例等については、掲載時点の消費税率、または税抜き表示で表記している内容が一部ございます。
※治療費は全て税込の価格となっております。
※保険外診療による治療費用を明記しています。
※費用は、歯・口腔内の状態によって異なります。
※根管治療が必要な場合は別途費用が必要となることがあります。
リスク・副作用
治療中に一時的な咬合痛や冷温水痛、若干の歯肉の腫れ、発赤などを生じることがあります。また仮歯の時期には仮歯の脱離や破損の可能性、舌感などに違和感を感じることがあります。
※すべて症例による違いや個人差があります。
治療担当
医師:宮本 庸一
歯科衛生士:杉山 裕季
トリートメントコーディネーター:宮本 秀子
症例紹介について
宮本歯科では厚生労働省が定めた医療機関ホームページガイドライン、ならびに医療広告ガイドラインに則ったホームページでの情報提供を実践しています。
ガイドラインでは、単純な術前術後の写真等、いわゆる「ビフォーアフター」を原則として(利用者保護の観点から)掲載を禁止していますが、患者さんの不利益にならないように要件を満たしている場合は、術前術後の写真等について広告(ホームページへの掲載)できるとされています。
より詳しい宮本歯科の医療広告ガイドラインの取り組みについては、「医療広告ガイドラインの遵守について」をご覧ください。