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歯科用拡大ルーペ SurgiTel (Dentalloupe) 虫歯にさせない拡大治療

サージテル

虫歯にさせない拡大治療

お尻で踏みつけても壊れない斬新な CM のルーペを、テレビや店舗でご覧になった方も多いと思います。1.32 ~1.85 倍の倍率とのことで読書など普段の生活に適した倍率です。一方、歯科用ルーペは治療に特化した拡大率で、宮本歯科では院長は8倍、歯科衛生士は6倍を使用しています。

人が裸眼で見える大きさ(分解能)は年齢によって変化しますが、0.1mm ~ 0.2mm と言われ、それ以下の段差やすき間、虫歯などはどんなに注意しても「見えていない」ことになります。

サージテルは歯科用ルーペのなかでも高価なため、一般的には歯科医師のみが使用したり、歯科衛生士は廉価なルーペでの運用も多いのですが、宮本歯科では歯科医師、歯科衛生士ともにサージテルに統一することで連続的な診療・治療・予防フローを保って質の高い治療環境に繋げることで、虫歯にならない、させない歯科治療を患者さんに提供しています。

目に見えるものしか治療できません

肝心の虫歯治療で「見逃がし」があれば、患者さんがセルフケアを頑張っても虫歯は再発してしまいます。精度の高い被せ物・詰め物を作成するためには、大きく拡大して丁寧に形成し、印象することが欠かせません。歯科治療ではその「見逃し」を最大限ゼロに近づけることが大切です。

裸眼(1倍)と歯科用ルーペ(8倍)では、これほど見え方が違います。また見える大きさだけでなく、明るさに気づかれる方もいるはずです。ルーペに付属する LED ライトは拡大してピントの合っている患部を「点で」照らします。治療室には明るいライトが設備されていますが口全体を「面で」照らすため、口の奥や根管を明るく照らすことが実は難しいのです。

歯科用ルーペは裸眼で見えないものを明るく拡大して見ることで「治療の見逃しをふせぐ」ことで患者さんに対する治療の責任を果たす大きな要素を担っています。

サージテルサイドビュー

歯科用ルーペは国内外問わず数多くの製品が発売されていますが、宮本歯科で採用しているサージテル(SurgiTel)は 1932年創業の GSC 社の製品で歯科用ルーペのトップブランドです。ルーペというとレンズ性能ばかりが語られますが、サージテルのフレームは多くのアスリートに支持され日本でも知られるオークリー(OAKLEY)のもので、使用する際のバランスや疲労感も一般的なルーペと比較すると大きく軽減されています。

この姿勢バランスと疲労ストレスは治療の質を高めるポイントで、どんなに大きく見えても歯科医師や歯科衛生士が疲労し 100% のパフォーマンスが出せないとしたら、それは患者さんの不利益に他ならないからです。

マイクロスコープに対する優位性

マイクロスコープという歯科用顕微鏡があります。最大倍率20倍程度で患部を見る事ができ拡大率は歯科用ルーペ(宮本歯科では最大8倍)を大きく上回ります。一方で倍率が高いということは患者さんも歯科医師も常に固定されることが大原則で、例えば深呼吸をする程度、またチェア付近を人が歩いたり、前の道路を車が通る振動で映像がブレます。つまりマイクロスコープを高倍率で有効に使うためには、院内環境や立地(建物)そのものも考慮した導入が不可欠です。
また通常の治療でマイクロスコープが最大倍率で使用されることは少なく、一般的には 3.5倍~8倍程度での利用が多いようです。

もう一点の理由に人の目は立体物を一点で認識できないという特性にあります。顕微鏡を通して見る拡大映像は対物レンズを通した「平面」として歯科医師の目に見えています。歯は複雑な形態をしているので僅かに角度を変えたり、大きく移動して「立体」としての構造を認識をする必要がありますが、ピント合わせや最適なセッティングが連続的(スピーディー)に行うことが難しい点があります。

歯科用ルーペ(サージテル)は眼鏡のフレームに高倍率のルーペがついた構造なので、歯科医師の体の動きにあわせて距離も角度も自由にとることができ、患者さんが動かれた場合も術者側が動くことで中断することなく連続した治療が続けられるメリットがあります。
スコープ外の周辺視野は眼鏡同様に広くあるので、歯科衛生士とのアイコンタクトや患者さんのボディランゲージなど治療中のサインを見逃さないというバランスも歯科用スコープを採用した理由の一つです。

もちろん根管治療専門医院など、常に高倍率が求められる治療にマイクロスコープは有効ですが、宮本歯科における患者さんの治療ニーズと治療中の負担(ストレス)を顧みて、現在歯科用ルーペによる治療を選択しています。