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Case Study 症例詳細 宮本歯科で治療された患者さんの
症例をご紹介いたします。

前歯6歯の審美歯科
40代 男性  2019年7月 症例   

治療前

治療前

治療後

治療後

治療内容

・ジルコニアセラミッククラウン
・ジルコニアセラミックブリッジ
・ファイバーコア

患者さんは40代の男性で、痛みは現在無いものの歯が欠けている場所が気になるので治療をしたいとご来院されました。2回目の来院時に院長診断とトリートメントコーディネーター(TC)による約30分のコンサルティングをおこなって、まず歯周組織の改善からスタートすることにしました。その後患者さん、TC、院長で話し合ってご希望されていた前歯の審美歯科治療を優先することにしました。
セルフケアと歯科衛生士の PMTC による歯周病治療、虫歯治療、仮歯による歯肉の改善を丁寧におこない、約7ヶ月後にファイバーコアの築造と前歯6歯のセラミックによる審美歯科治療を終えました。

治療ステップ

ステップ 1
初診時

全体的に歯ぐきが腫れて、プラーク(歯垢)も目立ちます。

初診時

初診時には検査とともにブラッシング指導と歯周病の説明を差し上げました。約10日後の再来院時に診断結果とセカンドコンサルティングでは、PMTC とセルフケアを通して歯周組織の改善をはかることにしました。

ステップ 2
クリーニング終了時

プラークも減り歯ぐきも引き締まってきました。

クリーニング終了時

約2ヶ月後の状態です。PMTC とともに、毎日の頑張りによるセルフケアが功を奏して初診時からプラークも大幅になくなり、歯ぐきも引き締まって色も明るくなってきました。患者さんが担当衛生士と二人三脚で、前向きに1つひとつ課題をクリアしたことが伝わると思います。

ステップ 3
現状と治療計画

患者さんの希望を伺い治療計画を立てます 患者さんの希望を伺い治療計画を立てます

クリーニング終了時に審美歯科(補綴)のコンサルティングをおこないました。ご本人から「前歯なので費用がかかっても綺麗にしたい」という意思を伺い治療計画をお作りしました。

●右上1番・2番・左上1番
 抜随(神経をとる治療)が必要。
●左上2番
 神経を残して治療。
●右上3番
 残根(歯の根っこだけの状態)なので抜歯。
●右上2番、3番、4番
 右上4番は他院で抜随済、感染部分を再度根管治療。
 保険の銀歯を外してブリッジに。

ステップ 4
プロビジョナル (仮歯)

仮歯の製作とセット

仮歯の製作とセット

治療予定の6歯に対して仮歯を作成します。仮歯というと「とりあえず隙間を埋める歯」という認識の方もいらっしゃるのですが、宮本歯科ではそうした仮歯は作りません。治療計画に基づいた素材の違いだけで形態は本歯に遜色ない仮歯をご用意してセットします。
人のお口は機械ではありません、どんなにセラミックであっても周囲の歯、歯ぐきを含む歯周組織、筋肉など軟組織、顎関節が「新しい歯に慣れる」期間が必要です。また精密な仮歯を丁寧にセットすることで、咬み合わせ(顎位)と歯ぐき(歯肉)のコントロールが大切です。この仮歯での期間が最終的な審美性・機能性を保った治療の成否に繋がります。

ステップ 5
歯型(印象)の採取

圧排と印象採取

歯型(印象)の採取

お口の中のコンディション改善を確認したうえで、改めて歯型(印象)を採取します。セラミックの被せものの土台となる支台歯、ファイバーコア(ファイバーポスト)の形を丁寧に整えていきます。この土台を作ることを支台形成と言います。被せものとの隙間(マージン)を審美修復する被せものに適合させることが大切です。そしてマージンはあり過ぎてもなさ過ぎてもいけません。

クラウンは被せものと言うように支台に合わさるものですから、力を入れずに入り、そして抜けにくいように形成(保持形態・適合形態)します。そのとき天然歯は削りすぎないように必要最小限でこれらを考慮して形成します。最初にお話ししたマージンはフィニッシュラインと言います。審美的に優れるのは歯ぐきから僅かに下(歯肉縁下)ですが、一人ひとり違う歯ぐきの形態に応じて、清掃性も考慮して決定します。

こうして作られた支台歯と他の歯を型取りするのが印象採取です。こうして口腔内を整えたうえで、支台歯の周りに細い糸(圧排糸)を丁寧にうめこみ、充分に防湿を確認して保険外診療用の印象材を使って歯型を取ります。歯型取りは手軽に数分で済ます歯科も多いですが、宮本歯科ではこの形成と印象採取に最も配慮しています。印象採取は治療直後だけでなく予後の良い経過に繋がる大切なステップだからです。

患者さんにはシリコン印象ではご辛抱をお願いする事もありますが、現時点で光学印象は私たちが保険外診療のレベルで求める精密さに達していないため、宮本歯科ではシリコンによる歯型を選択しています。

ステップ 6
技工所 工程

技工所 工程

宮本歯科では大阪のデンテックインターナショナルという歯科技工所に製作を依頼しています。宮本歯科で採取した印象を技工所でスキャンしてデジタル化、CAD/CAM 作業指示書に沿ってデジタルの切削機械を使ってジルコニアフレームを削り出します。

ジルコニアフレームに対して、歯科技工士が手作業で歯の形を作っていきます。これを築盛といって一層づつ天然歯の構造を再現していきます。決して完璧な色と形が理想というわけではなく、お一人おひとりの年齢・性別・生活習慣などを考慮し、患者さんのご希望に応じて周囲の歯と調和を図ります。

例えば、40代の方に絵に描いたような生えたての美しい歯をセットしても、周囲の歯は年齢とともに摩耗したり着色していますから、とても不自然になります。また欧米では輝くような真っ白な歯が好まれる傾向がありますが、黄色人種である日本人は、ある程度の黄色みを持たせることで審美性に優れた美しい口もとになります。
このようにお一人おひとりのお口にマッチする審美修復の計画が肝要で、技工所とのコミニケーション・信頼関係は審美歯科に欠かせない大きな要素です。

ステップ 7
セラミッククラウンのセット

セラミッククラウンのセット

初診でご来院頂いてから約7カ月、前歯6歯のクラウンをセットしました。

患者さんのホームケアの努力とお約束を守って通院頂けた結果、このように歯ぐきもピンク色で引き締まり健康的な口もとになりました。
今回はご本人とご相談の上、周囲の天然歯より僅かに明るい白さになるようにクラウンの色調を整えました。

この患者さんは奥歯のコンディションにも課題があり、歯科医の立場から見ればフルマウス(1口腔全体)での総合的な治療が最善策でした。
前歯だけでなく奥歯が噛み合いしっかり力を受け止めることは顎位の安定と健全な予後に不可欠だからです。

しかし歯科治療は患者さん自身のこれからの人生のためにあります。

理想の治療計画はプロとして示しますが患者さんのお心と希望を第一に、今回はステップバイステップの治療の第一段階としてとして目立つ前歯の審美歯科治療を優先しました。

また治療開始からクラウンのセットまで約7カ月と少し時間がかかりましたがこれは長期間、歯科治療から遠ざかっていた患者さんとのコミュニケショーンをとりながら、心身ともに治療に最適なコンディションとなるまでにじっくり時間をかけさせて頂いた結果です。
この時間は治療効果を挙げるために必要な時間だったと思います。

そして現在、患者さんのご希望で残る奥歯の治療もスタートしています。前歯の審美治療を優先しましたが治療計画策定の際に今後の追加治療についても考慮しておりましたのであとから奥歯を治療しても問題なくお口全体の機能が調和するのです。

治療時には歯科医師としての客観的な診断、理論やこだわりも大切ですが、宮本歯科では目の前の患者さんの声を聴き、患者さんの心と向き合う治療を常に心がけています。

治療費

仮歯(プロビジョナル)
¥5,000
× 6歯
¥30,000
ジルコニアセラミッククラウン
¥120,000
× 3歯
¥360,000
ジルコニアセラミックブリッジ
¥120,000
× 3歯連結
¥360,000
ファイバーコア
¥15,000
× 4歯
¥60,000
合計(税抜) ¥810,000

※費用は治療当時のもので現在と異なります。
※サイト内コンテンツの過去症例等については、掲載時点の消費税率、または税抜き表示で表記している内容が一部ございます。
※保険外診療による治療費用を明記しています。
※費用は、歯・口腔内の状態によって異なります。
※根管治療が必要な場合は別途費用が必要となることがあります。

リスク・副作用

治療中に一時的な咬合痛や冷温水痛、若干の歯肉の腫れ、発赤などを生じることがあります。また仮歯の時期には仮歯の脱離や破損の可能性、舌感などに違和感を感じることがあります。
※すべて症例による違いや個人差があります。

治療担当

医師:宮本 庸一
歯科衛生士:内藤 恵
トリートメントコーディネーター:宮本 秀子

症例紹介について

宮本歯科では厚生労働省が定めた医療機関ホームページガイドライン、ならびに医療広告ガイドラインに則ったホームページでの情報提供を実践しています。

ガイドラインでは、単純な術前術後の写真等、いわゆる「ビフォーアフター」を原則として(利用者保護の観点から)掲載を禁止していますが、患者さんの不利益にならないように要件を満たしている場合は、術前術後の写真等について広告(ホームページへの掲載)できるとされています。

より詳しい宮本歯科の医療広告ガイドラインの取り組みについては、「医療広告ガイドラインの遵守について」をご覧ください。

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