上下前歯部14歯をセラミッククラウンで治療した審美歯科
70代
女性 / 2022年4月 症例
治療前
治療後
患者さんは女性で、右下のセラミックの詰め物が欠けてご来院になりました。 上顎前歯部にはセラミッククラウンが入っていますが、歯肉退縮により歯茎との境目が露出しています。 下顎前歯部の咬耗(歯が削れている状態)をとても気にされており、審美的改善もご希望されました。歯列の改善も含めて審美性を考慮しながらもかみ合わせを重視したセラミッククラウンでの治療を行いました。
治療ステップ
ステップ 1
初診
他院で治療された右下4番のセラミックインレーが欠けています。
特に下顎の前歯部は咬み合わせの負担による咬耗が顕著にみられます。
右上1・左上1・2番にはセラミッククラウンが連結されて入っており、歯肉退縮によってマージン(被せ物と歯ぐきとの境目)が露出しており、歯ぐきに炎症が見られます。
審美的な改善を含めたセラミッククラウンでの治療をご希望されました。
ステップ 2
現状と治療計画
右下4番は残っている歯質に虫歯もあるので、今回は詰め物ではなくクラウン(被せ物)での治療をお勧めしました。
右上1番は歯周ポケットが9mmもあり、動揺(歯の揺れや動き)もあります。
歯根破折(根が割れている)の可能性が高いと判断したため、抜歯のご説明をしました。
右上1番から左上2番まで連結されて一体となっているため、3歯の治療が必要となります。抜歯となった場合にはブリッジまたはインプラントなどの欠損部の治療が必要なことをご説明しました。
下顎前歯部はかなりの咬耗と歯列不正があります。
歯質削合のリスクや知覚過敏の可能性などもご説明しましたが、矯正治療ではなく、セラミッククラウンでの審美歯科治療をご希望されました。
●左上3番~右上3番/左下4番~右下4番
・オールセラミッククラウン
●右上1番
・ファイバーコア
ステップ 3
下顎セラミッククラウン印象
まずは欠けてしまった右下4番のセラミッククラウンの治療を行いました。
歯根破折している右上1番を抜歯し、抜歯後の歯ぐきの治癒を待つ間に下顎のセラミッククラウンの印象を行います。左下4番には銀歯が入っているので審美的改善も含めて右下3番から左下4番までの7歯を同時に印象します。
歯型を取る前に行う歯肉圧排ではクラウンと歯の境目(マージン)を隙間なくしっかり適合させることが最も大切です。
マージンは歯肉のラインより僅かに下(歯肉縁下)に設定するため、支台歯と歯肉の間に細い糸(圧排糸)を丁寧に埋め込んで、境目を正確に型取りできるような条件を整えます。
歯型取りは手軽に済ます歯科も多いですが、宮本歯科ではこの形成と印象採取に配慮しています。印象採取は治療直後だけでなく予後の良い経過に繋がる大切なステップだからです。
歯の色はご自身の歯よりもかなり白めの色をご希望されました。
ステップ 4
下顎セラミッククラウンセット
約2週間後、セラミッククラウンをセットしました。
歯列不正やご本人がとても気にされていた咬耗部分が美しくなりました。
ステップ 5
上顎セラミッククラウン印象
下顎の状態に合わせて上顎のセラミッククラウンを印象しました。
上顎は下顎よりも白めをご希望されました。
ステップ 6
上顎セラミッククラウンセット
約2週間後、セラミッククラウンをセットしました。
上下前歯部は審美的改善だけではなく、かみ合わせも改善したことで前歯部でもしっかり咬めるようになりました。
時期を見て臼歯部なども治療予定ですが、まずは現状でナイトガードをお作りしてご使用中です。
治療費
仮歯 | |
¥11,000 × 14歯 |
¥154,000 |
ファイバーコア | |
¥22,000 × 1歯 |
¥22,000 |
セラミッククラウン | |
¥154,000 × 14歯 |
¥2,156,000 |
ナイトガード | |
¥33,000 |
¥33,000 | 合計 | ¥2,365,000 |
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※費用は治療当時のもので現在と異なります。
※サイト内コンテンツの過去症例等については、掲載時点の消費税率、または税抜き表示で表記している内容が一部ございます。
※治療費は全て税込の価格となっております。
※保険外診療による治療費用を明記しています。
※費用は、歯・口腔内の状態によって異なります。
※根管治療が必要な場合は別途費用が必要となることがあります。
リスク・副作用
治療中に一時的な咬合痛や冷温水痛、若干の歯肉の腫れ、発赤などを生じることがあります。また仮歯の時期には仮歯の脱離や破損の可能性、舌感などに違和感を感じることがあります。
※すべて症例による違いや個人差があります。
治療担当
医師:宮本 庸一
歯科衛生士: 小原 彩
トリートメントコーディネーター:宮本 秀子
症例紹介について
宮本歯科では厚生労働省が定めた医療機関ホームページガイドライン、ならびに医療広告ガイドラインに則ったホームページでの情報提供を実践しています。
ガイドラインでは、単純な術前術後の写真等、いわゆる「ビフォーアフター」を原則として(利用者保護の観点から)掲載を禁止していますが、患者さんの不利益にならないように要件を満たしている場合は、術前術後の写真等について広告(ホームページへの掲載)できるとされています。
より詳しい宮本歯科の医療広告ガイドラインの取り組みについては、「医療広告ガイドラインの遵守について」をご覧ください。