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Case Study 症例詳細 宮本歯科で治療された患者さんの
症例をご紹介いたします。

前歯のセラミッククラウンと歯ぐきの調和を求めた審美歯科
20代 男性  2023年4月 症例   

治療前

治療後

治療内容

・オールセラミッククラウン
・ファイバーコア

患者さんは20代の男性で、歯列矯正の専門歯科医院から紹介を受けご来院されました。 過去に交通事故で上顎左右1番(前歯)が2歯欠損となり、そのスペースを埋めるために矯正治療をおこなってきたそうです。
矯正治療中に前歯の「隙間」を目立たなくするため、レジンで歯の形を大きく見せる応急的な処置がされたものの、矯正治療後の前歯の形態はいびつであり、変色や着色も見られる状態でした。

矯正治療で歯を動かすことは可能ですが、歯の色や形を変えることはできないので仕方の無い部分とも言えます。
そこで、宮本歯科では、セラミッククラウンによる歯の審美性の向上、炎症とともに退縮してしまった歯ぐきの機能と審美性の改善、可能な限りの機能性の回復を目標とし、調和を大切にした審美歯科をご提案致しました。

治療ステップ

ステップ 1
初診

矯正治療の終了後に矯正医の紹介で、宮本歯科にご来院されました。
上顎の左右1番(いわゆる前歯)の2歯を事故で失っており、この失った前歯の替わりに左右2番から歯列全体を正中に向けて整える矯正治療をされたそうです。
また前歯の替わりとなった隙間を埋めるため、左右2番の近心部分にレジン充填で応急的な処置がされていました。

ステップ 2
現状と治療計画

矯正治療で歯を動かすことは可能ですが、歯の色や形を変えることはできないため、応急的に近心部分(前歯の中心方向)に向けたレジン充填によって、歯の形を大きく見せる治療がされていました。
近心部だけにレジン充填がされていたことから、歯の形態がいびつになり、同時に変色や着色も見られます。今回は目立つ前歯の審美的改善を希望されたので、セラミッククラウンによる審美歯科治療をご提案しました。

●左上1番(本来の左上2番)・右上1番(本来の右上2番)
・オールセラミッククラウン
・ファイバーコア

ステップ 3
根管治療

部分的に拡大したレントゲン撮影をします。根尖部(歯の根の先)に少し黒くなっているところがお分かりになると思います。左右の根の先に問題を抱えているようです。自覚症状や腫れ・痛みなどの症状が全くないため、例えば見かけの治療期間を短く、また治療費を廉価にするために根管治療をせずに白いセラミックスの歯を作ることもできます。
ただし数年後にこの炎症が原因で治療したセラミックスを失う、根の奥の状態が今以上に悪化するリスクを考え根管治療が必要な状態と診断致しました
約2ヶ月強の根管治療中もお痛みなどの症状は出ず、根管治療終了後、ファイバーコアによる歯の土台を製作しました。

ステップ 4
セラミッククラウン印象

根管治療が終わった前歯にファイバーコアを歯の根の中までしっかり入れて形を整えた状態です。セラミッククラウンを作成するための印象をします。
この写真と冒頭の全体のレントゲン写真を比較すると、とても分かりわかり易いと思いますが、本来の前歯を事故で失っていることから本来4本の歯がある部分を2本で自然に再現する必要があります。この歯と歯の間をより自然に再現しながら、炎症とともに前歯の欠損によって本来の形を失ってしまった歯ぐきを整えます。今回は歯肉の移植など外科的な処置は一切おこなわず、セラミックスの歯と歯ぐきの形を調和させることは大きなチャレンジとなりました。

マージン(歯と歯ぐきの境目)部分の歯型を正確に印象するために圧排糸を挿入します。歯ぐきの炎症(出血)があると正確な型取りはできません。本当に大切ながらも歯ぐきの治療というのは地味で、患者さんによっては「何でこんなに時間をかけるの?」と感じるかも知れません。しかし、この方のように丁寧に歯ぐきの改善をおこなうことで歯ぐきが引き締まり、出血や体液の湿潤がない正確な型取りが可能になりますその結果、高い適合性による自然で美しく長持ちする白い歯の審美治療につながります。
宮本歯科で策定する精度の基準を下回るため、いわゆる口腔内スキャナー(IOS)は審美歯科治療に使用せず、従来型のシリコン印象を採用しています。

今回の審美治療の大きなテーマでもある、より自然なお口全体の調和に従って前歯のセラミックスの色は周囲のご自分の歯に馴染む、自然な白さのものを患者さんとご相談のうえで選定していきました。

ステップ 4
セラミッククラウンセット

印象採得から約2週間。新しくお作りしたセラミックスクラウンセットをしました。
宮本歯科では単冠と言って基本的に1歯ずつセラミックスのクラウンを製作します。ただ今回は矯正治療の直後で歯の移動(後戻り)がおこりやすいことからクラウンブリッジ自体を梁のように機能させて歯の固定源とすること。また、これまでもお話ししたとおり今回は本来の前歯を失って歯ぐきの形態が大きくかわっていたことから、特に目立つ前歯の歯ぐきの形態(柔らかく自然なアーチ)と歯の隙間の歯ぐき(歯間乳頭)を外科処置をせずに再生しました。その長期予後のためにクラウンブリッジとして2歯を連結したものをセットしました。

患者さんの努力もあり、治療直後としては理想的な結果となりました。ただし歯の根も細く小さい歯である上顎前歯2番に本来の前歯(1番)の役割を担わせています。ある意味では無理をさせているとも言えます。そのため今後も定期検診を通して潜在的な歯周病リスク、噛み合わせリスクに注意を払いながら経過観察をおこなっていく予定です。

治療費

プロビジョナル
¥10,000
× 2 歯
¥22,000
オールセラミッククラウン
¥176,000
× 2歯
¥352,000
ファイバーコア
¥22,000
× 2歯
¥44,000
合計 ¥418,000

※治療費は全て税込の価格となっております。
※保険外診療による治療費用を明記しています。
※費用は、歯・口腔内の状態によって異なります。
※根管治療が必要な場合は別途費用が必要となることがあります。

リスク・副作用

治療中に一時的な咬合痛や冷温水痛、若干の歯肉の腫れ、発赤などを生じることがあります。また仮歯の時期には仮歯の脱離や破損の可能性、舌感などに違和感を感じることがあります。
※すべて症例による違いや個人差があります。

治療担当

医師:宮本 庸一
歯科衛生士: 杉山 裕季
トリートメントコーディネーター:宮本 秀子

症例紹介について

宮本歯科では厚生労働省が定めた医療機関ホームページガイドライン、ならびに医療広告ガイドラインに則ったホームページでの情報提供を実践しています。

ガイドラインでは、単純な術前術後の写真等、いわゆる「ビフォーアフター」を原則として(利用者保護の観点から)掲載を禁止していますが、患者さんの不利益にならないように要件を満たしている場合は、術前術後の写真等について広告(ホームページへの掲載)できるとされています。

より詳しい宮本歯科の医療広告ガイドラインの取り組みについては、「医療広告ガイドラインの遵守について」をご覧ください。

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